東京都のコロナ感染者が増加している中、小池都知事が東京に来ないで!と言っていたけど、小池んさん申し訳ない!
どうしてもこの日じゃないと都合が付かなかったので本当にごめんなさい。
と、言う事で埼玉県と東京都の県境の北区赤羽に墓参りにきました。
眞頂院
こちらのお墓に眠っているのは、上司でもあり、先輩でもあり、友達でもあったエビちゃん。
亡くなってから10年。
仕事が終わるとほぼ毎日のように一緒に夜の街へ飲みに行ったりしていたから、ホモダチと社内で噂されていた(笑)
私が交通事故に遭い、自宅療養になった時も気晴らしにと取引先へ一緒に連れて行ってくれたり、事故でバイクが無くなり買うまでの間の2か月間、毎日送り迎えをしてくれた。
私が転勤で神奈川に赴任している時も、取引先が神奈川の時は必ず訪れてくれて、夕方から箱根や熱海まで会社の車で行き温泉に入りに行ったりもした。
休みの日も温泉巡りと称し一緒に色々な温泉に行ったりもした。
私と母ちゃんの最初の出会いもエビちゃんがいた。
私と母ちゃんには共通の友達が居て、私がその友達に温泉にでも行こうよと誘った事から、母ちゃんと出会う事が出来た。
その友達は女性なんで二人で行く事に抵抗があった為、お互い一人誘って4人で温泉に行こうと決めた。私はエビちゃんを誘い、友達は母ちゃんを誘い日帰りで草津温泉に行った。これが母ちゃんとの出会い(笑)
なので母ちゃんもエビちゃんの事をよ~く知っている訳です。
ある日エビちゃんが「最近体調が悪いから知り合いの病院へ行ってきたんだ」と教えてくれた。それを聞いた時は、別に心配す訳でもなく、ただそうなんだと聞いていた。
数日後、診断結果が出た。
エビちゃんが顔色を変えて私のデスクにやってきた。
「先生から一刻も早く大きい病院で再検査をしろ」と言われたんだ。と・・・・。
そして紹介状を書いてもらった病院へ再検査に行った。
結果、膵臓癌だった。
日程調整して手術を行い無事成功。
退院後、復職して普通の生活を送り、定期的に再発してないか検査をしていたが、嬉し事に再発はなかった。
私は結婚後、エビちゃんと飲みに行く頻度がめっきり少なくなった為、寂しくなったエビちゃんは後輩を連れて飲みに行っていた(笑)
ある日エビちゃんと話をしていたら顔色が悪い事に気付く。
顔色悪いよ?とエビちゃんに伝えると「最近目の奥に違和感を感じるんだ」と言ったので、病院へ行って診てもらった方がいいんじゃない?と伝えると「そのつもりなんだ」と言った。
その週の日曜日の夕方、後輩から突然電話が掛かってきた。なんか嫌な予感がした。
「もしもし」と出ると後輩がテンパりながら「エビちゃん電話に出ないし、家に行っても反応が無いんです!家の中に居ると思うんですけど、どうしたらいいですか?」と不安そうな声で助けを求めてきました。
「直ぐに警察に連絡して家の中に入ってもらえ」と指示をした。
それから数十分後、後輩から連絡があり「救急隊がベランダの窓を割って中に入り、部屋の中で倒れているエビちゃんを病院へ運ぶところです」と教えてくれたので、私もすぐに病院へ駆けつけました。
救急の待合室前には、後輩と見知らぬ女性が呆然と立っていた。
色々と事情を二人から聞いたら彼女と後輩の3人で夕飯を食べに行く事になっていたらしい。迎えに行ったが電話にも出ないし家の呼び鈴を鳴らしても出てこないので心配で私に連絡してきたらしい。
エビちゃんから彼女の存在は聞かされていたが、会うのは初めてだ。
エビちゃんには奥さんと2人の子供が居たが、この頃、夫婦仲が悪く子供が大人になったら離婚すると教えてもらっていた。
後輩から「救急隊か警察が奥さんに連絡して、こちらへ向かっているそうです」と・・・。
何故それを早く言わないんだ・・・。
救急の待合室前で待っている彼女の所に行ってエビちゃんの奥さんがこっちに向っているから悪いけど帰ってくれと伝えたが「嫌です!」断られた。
貴方の存在を子供達に見せたくない!たぶん奥さんは貴方の存在を知っているかもしれないけど子供は知らないはずだから辛いかもしれないけど今日は帰ってくれ!とお願いをするも帰ろうとしない。
そうこうしていたら奥さんと子供達が救急の入口から入ってきた。
奥さんは、冷静な眼差しで彼女の顔を最初に見た。
それから私のもとへ寄ってきた。
そして状況を奥さんに説明した。
暫くすると家族が呼ばれ、奥さんと子供達は中に入って行った。
その姿を見て彼女は今にも泣きそうになる。横で私が泣くなと命令をする。
エビちゃん家族が居ない間に、なぜ女性(彼女)が居るのか打ち合わせをした。
会社の同僚という事にして、私も含めてみんなでご飯を食べようと思っていたと嘘をつく事にした。そして迎えに行ったら応答が無く救急隊を呼んだ事にした。
まぁ奥さんからすると、そんな嘘話なんてバレバレだろうけどね。
でも子供にはお父さんがお母さん以外に女性がいるなんて知られたくなかったら、嘘だとバレていても子供達には嘘を信じてもらうしかない。
奥さんと先生との話が済んだ様で、私達が待つ待合室前に来てくれて先生からの話を教えてくれた。
「倒れた原因は脳溢血だったそうで、明日の朝まで持つかどうか」と言われたそうです。会わせたい人がいれば直ぐに呼んだ方が良いと・・・。
この事を聞いて私は信じられなかった。
子供達は奥の方で泣いていましたが、奥さんからは悲しげな表情は見受けられない。
私はエビちゃんと親しい仲間に電話をした。
私も気が動転し泣きながら会社の上司や先輩などに電話しながら「エビちゃんが死にそうなんだ\よー!早く病院へ来いよ!」と怒鳴ってしまった。
暫くするとみんな血相を変えて集まってきた。
みんなでエビちゃんが横になっている病室へ行き励ました。
「エビちゃん、何寝ているんだよ、今から飲みに行こうぜ」「エビちゃん起きてよ」「エビちゃん。。エビちゃん」
ある人は手を握り、ある人は足をさすり、ある人は顔を触り、だけど返事はしない。
エビちゃんそれから3日間頑張って生きたよ。うん、頑張った。
お通夜には沢山の人が来てくれた。
会社の人や取引先の人など・・・ありがとう。
お通夜にも、翌日の告別式にも彼女は来ていた。
そして一人泣いている。それを奥さんが見つめる。冷たい視線で。
最後、出棺の時、エビちゃんとの最後のお別れ。
花を手に取り、エビちゃんが寝ている所に花を置く。
エビちゃんが穏やかな顔で寝ている。
それを見て、いたたまれなくなり号泣してしまった。
私だけではなく参列者の多くが泣いていた。
享年48歳。
エビちゃん、私はその年齢を超えちゃったよ。
後日、会社に置いてあるエビちゃんの私物を奥さんと息子が取りに来た。
最後、会社を出る時みんなに向って「父がお世話になりました」と一礼して帰って行った。エビちゃんとは違いよくできた息子だ。
風の噂だが、エビちゃんの親が所有していたマンションと長野に土地を持っていたらしく、それら全てを売却して新築のマンションと新車の車を購入したと聞いた。
勝ち負けではないが、夫婦関係が壊れていた奥さんはエビちゃんの資産を全て手にして、将来一緒になると誓いあっていた彼女には何も残らなかった。
奥さんからすれば、彼女に対してざまーみろと思っているに違いない。
と勘繰る私であった(汗)