私が10代の頃は、全くモテなかった。
顔がカッコイイ訳でもなく、スタイルも良くなかったから仕方がないかもしれない。
当然彼女なんていなかった。
周りの友達には彼女がいる奴もいる。
とても羨ましく思っていた。
あ~ぁモテたい!彼女が欲しい!と毎日切望していた。
前回のブログでも分かるように、私はヘタレだ。
www.penginsamurai.comそんなヘタレが彼女を作ろうなんて夢また、夢物語だ。
自分から女の子に声を掛ける事なんて出来なかった。
女の子の前に出たら、赤面して喋れなくなる。
そんな男の子だった。
世の中はバブル景気真っ只中。
テレビをつければトレンディドラマが流れている。
1988年にフジテレビで放映していた「抱きしめたい」を観て、テレビに映し出される全ての物に憧れた。
住んでいる場所、建物、部屋、洋服、置物、車、それに当時は手にする事すらできなかった移動電話。
今では当たり前の携帯電話だが、この当時携帯電話など無い時代。
ショルダーホンといって肩に掛けて持ち運ぶ事の出来る大きい電話だ。
それを肩に掛けながら歩き電話している人を見掛けるとかっこいい~と思ったもんだ。
高価な電話だったので、平民には買う事も出来ず羨ましく眺めるだけだった。
主演の浅野ゆう子に恋焦がれて、毎週欠かさずテレビにかじりついて観ていた。
出演していた男性陣の岩城滉一や本木雅弘、ずるいぐらいカッコイイ。
あああぁ、あんな風に自分もカッコよくなりたい。
翌年1989年にはフジテレビで放映していた「ハートに火をつけて」が始まり、それにも浅野ゆう子が出演していた。
もう夢中になって毎週欠かさず観ていたもんだ。
浅野ゆう子の様な女性と付き合いたい!と願望が増すばかり。
ドラマに出ている男性陣もかっこいい。
特に風間トオルなんて完璧な容姿を備えている。
どうして神様は、平等に生んでくれないのかと恨んだ事もあった。
風間トオルの様な超かっこいい男に、生まれたかったと悔やむばかり。
しかし、悔やんでも仕方がない。
浅野ゆう子みたいな彼女が欲しい!
まぁ浅野ゆう子の様な女性は、そう滅多にいるもんでもない。
見掛けたとしても声を掛ける事も出来ないので、どうする事もできない。
というか、向こうからすれば、私の様なヘタレに見向きもしないけどね。
トホホ・・・。
自分では、このままじゃ駄目だと分かってはいたんだよ。
楽しい青春が送れない事も。
でも一歩前に出る勇気が無かったんだよ。
その当時は。
綺麗な女性から告白でもしてくれないかな~と思うばかりの日々を過ごす。
そんな夢物語の様な事は、現実生活の中で起こるはずがない。
そんな妄想を考えながら、同年1991年に運命的なドラマと出会う事になる。
そして、そのドラマを見た私は・・・。
後編につづく